ふり~つ~る
セキュリティ

そのパスワード、何日でハッキングされる?

使い方はかんたん、入れるだけ

1. 上の入力欄にパスワードを入れる

いま使っているものでも、これから使おうと考えているものでもOKです。入力した内容はどこにも送信されないので安心してください。

2. 結果がその場で表示される

ボタンを押す必要はありません。「ハッキングされるまでの時間」と、「非常に危険」から「最強クラス」までの強さ判定が自動で表示されます。

3. 「弱い」と出たら作り直す

下の「強いパスワードにする3つのコツ」を参考に、文字を足して試し直してみてください。1〜2文字増やすだけでも結果は大きく変わります。

「ハッキングされるまでの時間」ってどういう意味?

パスワードを盗もうとする攻撃者の代表的な手口に「総当たり攻撃」があります。「aaaa」「aaab」「aaac」……というように、コンピューターを使って考えられる組み合わせを片っ端から全部試していく方法です。

人間には気が遠くなる作業ですが、最新のコンピューターは1秒間に何十万通りも試せます。それでも、パスワードが長くて複雑だと組み合わせの数が天文学的に増えるため、全部試し終わるまでに何億年もかかる=事実上破られない、ということになります。

このツールに表示されるのは、その「試し終わるまでにかかる時間」の目安です。「3秒」なら危険、「何億年」なら安心——そんなふうに読んでください。

ちなみにパスワードを長くしていくと、「兆」の先の「京(けい)」「垓(がい)」、さらには「恒河沙(ごうがしゃ)」「那由他(なゆた)」「不可思議」「無量大数」(1のあとに0が68個!)といった、日常ではまず見ない数の単位が登場します。そんな単位が出てきたら、もう誰にも破れないパスワードということです。ぜひ育ててみてください。

「無量大数」のその先——巨大な数の単位のはなし

日本の数の単位は「一・十・百・千・万…」と4桁ごとに進み、億(10の8乗)、兆(10の12乗)、京(けい)、垓(がい)と続いて、いちばん大きいのが無量大数(10の68乗)。江戸時代の算術書『塵劫記(じんこうき)』に載っている正式な数詞です。

では無量大数を超えたら? 実はもう正式な単位がありません。そこでこのツールでは数詞を重ねて表しています。たとえば「5,747万無量大数無量大数無量大数年」なら、5,747万 ×(10の68乗)を3回 = 約10の211乗年。表記こそ遊びですが、数としては本当にその大きさです。

いっぽう、仏教の経典『華厳経(けごんきょう)』には別系統の壮大な数詞があります。ひとつ進むごとに前の数を2乗する(桁数が倍々になる)ため、すさまじい勢いで大きくなります。結果欄の「華厳経の数詞なら」はこの体系で表したものです。

倶胝(くてい)10の7乗
阿庾多(あゆた)10の14乗
那由他(なゆた)※10の28乗
頻波羅(びんばら)10の56乗
矜羯羅(こんがら)10の112乗
阿伽羅(あがら)10の224乗
最勝(さいしょう)10の448乗
(…この調子で2乗ずつ、約120段つづく…)
不可説不可説転
(ふかせつふかせつてん)
10の「37澗2183溝8388穣1977𥝱6444垓4130京6597兆6878億4964万8128」乗

※「那由他」は和の数詞(10の60乗)にも同じ名前がありますが、華厳経では10の28乗。同じ名前でも大きさが違います。

最後の「不可説不可説転」は、指数の部分だけで38桁という別次元の数。宇宙に存在する原子の数(約10の80乗個)すらまったく比べものになりません。どんなに長いパスワードでもここには届かないので、どこまで近づけるか挑戦してみてください。

強いパスワードにする3つのコツ

コツ1:とにかく長くする(12文字以上が目安)

強さにいちばん効くのは「長さ」です。8文字と12文字とでは、破られるまでの時間が何万倍も違います。覚えやすい単語をいくつかつなげるだけでも効果は絶大です。

コツ2:文字の種類を混ぜる

小文字だけで作らず、大文字・数字・記号(! や # など)を混ぜましょう。使う文字の種類が増えるほど、組み合わせの数が一気に増えます。

コツ3:「よくあるパスワード」と使い回しを避ける

「password」「123456」のような定番の文字列や、名前・誕生日は、総当たりを待つまでもなく真っ先に試されるので一瞬で破られます。また、同じパスワードを複数のサービスで使い回すと、どこか1か所から漏れただけで全部が危険にさらされます。

パスワードは何桁なら安全?【桁数別・解読時間の目安】

大文字・小文字・数字・記号を混ぜた場合の、桁数ごとの解読時間の目安です。結論:2026年現在は12桁以上が安全ライン、余裕をみるなら14桁以上がおすすめです。

4桁約1分
6桁約5日
8桁約132年
10桁約119万年
12桁約108億年
14桁約97兆年
16桁約88京年

「8桁で132年なら十分では?」と思うかもしれませんが、攻撃側の計算力は年々伸びています。下のセクションで、その伸び方の実データと「5年後どうなるか」を見てください。

パスワードの解読速度は年々どれくらい速くなる?【GPU性能の推移データ】

パスワードの総当たり攻撃はGPU(グラフィックボード)で行われるため、解読速度はGPUの性能向上とほぼ同じペースで速くなります。ここ8年ほどの世代交代を並べると、その伸び方がはっきり見えます。

発売年代表的なGPU前世代からの伸び
2018年GeForce RTX 2080 Ti基準(1倍)
2020年GeForce RTX 3090約2倍
2022年GeForce RTX 4090約2倍
2025年GeForce RTX 5090約2倍

ざっくり「2年で2倍」= 年およそ1.4倍のペース

世代がひとつ進むたびにハッシュ計算の速度はおよそ倍。世代交代は約2年おきなので、ならすと年1.4倍という計算になります。半導体の性能が2年で2倍になるという「ムーアの法則」とも一致するペースです。当ツールの将来予測はこの年1.4倍を前提に計算しています。

8年間で解読速度はおよそ15倍になった

2018年を1とすると、2026年時点ではおよそ15倍。同じパスワードでも、8年前なら15年かかったものが今は1年で破られる計算です。

2018年 約1.0倍
2020年 約2.0倍
2022年 約3.8倍
2024年 約7.5倍
2026年 約14.8倍

↑ 2018年の解読速度を1としたときの相対速度(年1.4倍で換算)

速くなる要因はGPU性能だけではない

攻撃者はクラウドでGPUを何十台も借りて並列に走らせることができ、その料金も年々下がっています。さらに、流出したパスワードのリストが充実するほど「よくある文字列」から試す効率的な攻撃が可能になります。実際の脅威は、GPU単体の性能向上より速いペースで高まっていると考えるべきです。

量子コンピュータが実用化されたら?

量子コンピュータの「グローバーのアルゴリズム」を使うと、総当たり攻撃の手数が理論上おおよそ平方根に減ります。ざっくり言えば16桁のパスワードが8桁相当の強さに落ちるイメージです。実用化の時期は不透明ですが、長いパスワードにしておくほど余裕が生まれるのは確かです。

この予測の前提と限界

年1.4倍という伸びが今後もずっと続く保証はありません。半導体の微細化は限界に近づいており、鈍化する可能性もあります。逆にパスワード解読専用のハードウェアが普及すれば加速します。あくまで「今のペースが続いたら」という目安として読んでください。

5年後、あなたのパスワードは何年で破られる?【将来予測の早見表】

解読速度が年1.4倍で伸びると、5年後には今の約5.4倍の速さになります。つまり今の解読時間を5.4で割った値が、5年後の解読時間です。

桁数今の解読時間5年後(予測)
4桁約1分約11秒
6桁約5日約22時間
8桁約132年約25年
10桁約119万年約22万年
12桁約108億年約20億年
14桁約97兆年約18兆年
16桁約88京年約16京年

「5年以内に破られるライン」は、今の速度で13年

攻撃者は5年間ずっと計算を回し続けられ、その間も速度は上がり続けます。これを合計すると、5年間で「今の速度で13年分」の計算ができる計算になります。つまり今の推定解読時間が13年より短いパスワードは、5年以内に破られる可能性が高いということです。上の診断結果にこの判定を表示しています。

同じ理屈で、10年なら「今の速度で83年分」

期間が延びるほど累積の計算量は加速度的に増えます。10年間なら今の速度での83年分。8桁パスワード(132年)でも、この伸びが続けば約11年後には破られる計算になります。

だから「今ちょうど安全」ではなく「余裕をもって長く」

パスワードは一度決めたら何年も使い続けるもの。今の時点でギリギリ安全な長さではなく、数十年先まで余裕のある12〜16桁にしておくのが現実的な備えです。

桁数この伸びが続いた場合、破られるまで
8桁約11年後
10桁約38年後
12桁約65年後
14桁約92年後
16桁約120年後

この表は「年1.4倍の伸びが永久に続いたら」という極端な仮定での思考実験です。実際には性能向上は頭打ちになる可能性が高く、ここまで悲観的になる必要はありません。ただし8桁がすでに一世代先で危ういことだけは、現実的なリスクとして受け止めてください。

安全なパスワードの作り方【覚えやすくて強い3つの方法】

「長くて複雑」と「覚えられる」を両立させる、現実的な作り方を紹介します。作ったら上のツールで強度を確かめてみてください。

方法1:無関係な単語を3〜4個つなげる(パスフレーズ)

「correct horse battery staple」のように、関係のない単語を並べる方法です。長さが稼げるうえ、意味のあるイメージとして覚えられます。日本語をローマ字にして「Sakura-Ramen-7Kaidan!」のようにすると、さらに推測されにくくなります。

方法2:好きな文章の頭文字を取る(頭文字法)

「今夜のごはんはカレーで決まり!」→「Kngh_Cd!2026」のように、覚えている文の頭文字と記号・数字を組み合わせます。本人しか復元できないので、辞書攻撃にも強い作り方です。

方法3:サービスごとに末尾を変える(ただし注意あり)

共通の土台+サービス名の一部を足す方法は覚えやすい反面、1つ漏れると法則を推測されるリスクがあります。重要度の低いサービス限定にして、銀行やメールには使わないでください。

避けるべきパターン

名前・誕生日・電話番号・ペットの名前、キーボードの並び(qwerty・1qaz2wsx)、単語の末尾に「1」や「!」を足しただけのもの。これらは攻撃側の辞書に登録済みで、長くても一瞬で破られます。

実は「弱いパスワード」より危ない、使い回しの危険性

どんなに強いパスワードでも、複数のサービスで使い回した瞬間に価値が下がります。どこか1つのサービスから漏れたパスワードは「流出リスト」として出回り、攻撃者はそれを他のサービスでも片っ端から試すからです(リスト型攻撃)。

これは総当たりと違って一瞬で成立するため、「何億年でも破られない最強パスワード」でも、使い回していれば流出した瞬間に全サービスが危険にさらされます。

対策1:サービスごとに別のパスワードにする

覚えきれない分は、ブラウザやスマホのパスワードマネージャーに記憶させるのが現実的です。自分で覚えるのは主要な数個だけでOK。

対策2:二段階認証をオンにする

ログイン時にスマホでの確認を挟む仕組みです。万一パスワードが漏れても、スマホがなければログインできないため、被害をほぼ防げます。主要なサービスには必ず設定を。

二段階認証とは?【設定すべき理由と設定のしかた】

二段階認証とは「パスワード+もう1つの確認」のこと

ログイン時に、パスワードに加えてスマホに届く数字コードや指紋などで本人確認する仕組みです。「知っているもの(パスワード)」と「持っているもの(スマホ)」の2つが揃わないと入れないので、安全性が段違いに上がります。

パスワードが漏れても被害を防げる

流出や使い回しでパスワードが知られても、攻撃者はあなたのスマホを持っていません。二段階認証を設定しておけば、その時点でログインは失敗します。パスワードを強くするより効果が大きい対策とも言われます。

設定方法は「設定 → セキュリティ」から

Google・Apple・Amazon・SNSなど主要サービスでは、アカウント設定のセキュリティ項目に「2段階認証」「2要素認証」の名前で用意されています。認証アプリ(Google Authenticatorなど)かSMSを選んで登録するだけです。

優先して設定すべきサービス

まずはメール(パスワード再発行がここに届くため最重要)、次にネット銀行・決済サービス、SNSの順がおすすめです。メールを乗っ取られると他のサービスも芋づる式に危険になります。

バックアップコードは必ず保管しておく

スマホを紛失・機種変更したときのために、設定時に表示される復旧用コードを紙などに控えておきましょう。これがないと自分もログインできなくなります。

よくある質問

Q. 本物のパスワードを入力しても大丈夫?

大丈夫です。入力した文字は、このページを開いているあなたのブラウザの中だけで計算され、インターネットには一切送信・保存されません。ページを閉じれば何も残りません。入力欄は打ち間違いを防ぐため最初から見える状態にしていますが、まわりの目が気になるときは入力欄の右にあるボタンで伏せ字にできます。それでも心配な場合は、本物と同じ文字数・同じ文字の種類で作った「似せたパスワード」で試してください。結果はほぼ同じになります。

Q. 表示された時間は正確なの?

あくまで目安です。2026年に公開された調査(HiveSystems社のパスワード解読ベンチマーク)をもとに、最新の攻撃環境を想定して計算していますが、実際には攻撃者の設備や、サービス側のパスワードの守り方によって大きく変わります。

Q. 「最強クラス」と出たら絶対に安全?

総当たり攻撃にはとても強い状態ですが、偽サイトに入力させて盗む「フィッシング詐欺」や、サービス側からの情報流出までは防げません。パスワードを強くするのと合わせて、二段階認証(ログイン時にスマホで確認する仕組み)も設定しておくとより安心です。

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パスワードを入れるだけで、ハッカーに破られるまでのおおよその時間をその場で診断できる無料ツールです。結果が「3秒」なのか「1億年」なのか——見た瞬間に、あなたのパスワードが安全かどうかが分かります。入力したパスワードはこのブラウザの中だけで計算され、どこにも送信・保存されないので、安心してお試しください。

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